こんにちは、ミルフィーユです。
今更ですが、年末年始の休暇の間に、有名なフランツ・カフカの「変身」を読みました。
とても面白い作品だと思ったので、今回は感想を共有しようと思います。

この作品のあらすじとしては、ある朝目覚めると、グレゴール・ザムザは一匹の巨大な虫になっていました。彼はセールスマンとして働いていましたが、この変身により、彼の生活や彼の家族が大きく変わります。

この作品は、1915年にドイツで発表され、不条理文学の傑作とされています。他の不条理文学といわれる「ペスト」や「異邦人」と比べ、この作品では不条理が個人を襲うストーリーが特徴なのではないかと思います。

作中では、グレゴール・ザムザが唐突に虫になってしまったことをきっかけに、彼の孤独が深まるという不条理なストーリーが描かれていました。現実ではありえないような不条理な設定ですが、読み進めていくと描写が丁寧ゆえに現実世界で襲い掛かってくるような不条理を象徴しているストーリーのように思えてきました。

変身した後のグレゴールの心の描写がとても丁寧で、彼の絶望感や孤独感がひしひしと伝わってきます。そして、家族の恐怖感や嫌悪感が物語の緊張感を高めていきます。

あまり明るくない物語ですが、読んだ後は心の中の重苦しい感情がすべて外部に表出されたような気がして、スッキリした気分になりました。

有名な作品ですが、まだ読んだことがない方は是非一度読んでみてはいかがでしょうか。

それでは、また次回の更新日で。