6回目の投稿
今回はトマトの育て方についてです。
トマトは、種から育てる方法と苗から育てる方法がありますが、種から育てるのは温床の準備や育苗労力が大変なので接ぎ木苗から育てるのがオススメです。
トマトは中南米の山岳地帯が山地なので、日光がよく当たる乾いた気候が最も適しています。水やりは少しだけにして、風通しの良い日照時間の多い条件で育てましょう。
--育てる環境--
・トマトの種まき時期は2月~4月、苗の植付時期は4月6月、収穫時期は種まきから約3か月となっています。
・昼間25℃前後で夜間が16~17℃の時がトマトの適温です。
・光が弱い環境では生理障害(異常茎、落果、空洞果など)が発生しやすい。
⇒生育には強い光が必要ですが、夏場に30℃を超えると着果が劣ります。
・トマトはかん水の影響を大きく受けるので水のやり方がポイント。
--育てやすいトマトの品種--
中玉種 「フルティカ」「レッドオーレ」
普通品種「桃太郎」「サンロード」「瑞栄」
トマトは種から育てるのは温度や水分量など管理が難しいので、初心者の方は苗から育てましょう。
連作を避けて、青枯病などの病気が多い畑では接ぎ木苗を利用するのが上手に育てられるコツです。
--苗の選び方--
苗は節の間隔が短くて太い緑色の濃いものが良苗です。厚みがあって葉のつやが良いものを選ぶようにしましょう。
葉が縮れているものや葉が黄色い苗は避けて下さい。一番花房が咲きかけくらいの苗が植え付け適期です。
トマトを栽培するときのプランターサイズですが、標準タイプ(60㎝程度)以上のものを利用して育てましょう。
想像以上にトマトは大きく高く育つ野菜なので、プランターが小さいと風を受けて転倒することがあります。
--用土配合--
トマトは土づくりがポイントです。
トマトのプランター栽培で使う用土配合は
赤玉土6.5に対して腐葉土が2.5、それにバーミキュライト1を配合します。それに石灰(用土10ℓに対して10g)混ぜます。
植え付けの1週間前に元肥(化学肥料を用土10ℓに対して10~30g)を入れておくようにしましょう。
排水性の高い用土で育てるのが上手く育てられるポイントです。
プランターで育てる時は、用土を鉢の8部目くらいまでにしておきましょう。
鉢の淵いっぱいまで用土を入れてしまうと、水やりのときに周辺を土で汚したり、まし土(用土を足す)ができなくなったりします。
露地栽培では植え付けの2週間前に苦土石灰を100g/㎡をまぜてよく耕しておきます。植え付けの1週間前になったら、堆肥2㎏と化成肥料100g/㎡を全面にまいてよく耕し、10~15cmの平畝を作りましょう。
--土入れ--
プランター栽培で一番大切な作業は土入れです。一度に全ての土を入れずに空気と水がうまく通るように多層構造を目指しましょう。
プランター全体に水分と空気が行き渡り、野菜が元気に育つ環境を作れるかがポイントです。
--病気、連作障害--
トマトに多い病気には立枯病やうどんこ病、褐斑病があります。
これらの病気の原因は連作です。
・連作障害があり4・5年は同じ場所では育てられません。連作する場合は接ぎ木苗を植えるようにしましょう。
・ナス科野菜(ナス、ピーマンなど)との連作障害があるのでその時は接ぎ木苗から育てるといいでしょう。
⇒接ぎ木苗を選ぶのが上手に育てるポイント
--害虫対策--
トマトを栽培する時に発生しやすい害虫は、アブラムシ類・ハモグリバエ類が多く発生します。アブラムシ類、ハモグリバエ類はそれぞれ薬剤で防除出来ます。
薬剤を使いたくない時は、シルバーポリフィルム(銀白色のマルチ資材)を利用すれば成虫の飛来防止になります。害虫は周辺の雑草が発生源となっていることもあるので、周辺の除草もしっかりと行うことも忘れずに行いましょう。
--下準備--
1.プランターの底に鉢底石(赤玉土大粒)を2~3cmほど敷き詰めます。
2.栽培用土を5cmほど敷き詰め、5本の指を立てて土に穴をあけるように隅々まで土を詰めます。手のひらで押さえつけないように。
3.堆肥と有機肥料、または化成肥料を入れ5cmほど栽培養土を2の手順と同じようにして入れます。
4.プランターの半分まで栽培用土を入れたら、水をたっぷりとかけます。
6.2と3の手順を2回ほど繰り返してプランターの7分目まで栽培用土を入れます。
7.最後に水をたっぷりとかけてプランターの底から水がスムーズに流れ出るかを確認してみましょう。
プランターで育てる場合は盛り土が出来ないため、鉢底石などを入れて水はけをよくしておきましょう。トマトは排水性が悪い土壌だと病気にかかりやすくなります。
トマトの植え付け適期は、15cmポット育苗の場合は第1花房が開花し始めたころになります。
--植え付けのポイント--
・トマトの植え付け適期は、15cmポット育苗の場合は第1花房が開花し始めたころ
植え付けの時期が早すぎると初期の生育が旺盛になってしまう
⇒異常茎が発生しやすくなるため注意
・苗は根鉢の肩が少し出るよう浅めに植えるのがコツ。
プランターで育てる場合は盛り土が出来ないため、鉢底石などを入れて水はけをよくしておきましょう。トマトは排水性が悪い土壌だと病気にかかりやすくなります。
プランター栽培で株間(植える間隔)が狭い場合は、第1花房を互いの株に対して背中合わせになるように植えましょう。
⇒トマトは同じ方向に実がなるため、実が内側向き同士になると、日当たりと風通しが悪くなってしまいますし、収穫がやりづらくなってしまいます。
--支柱--
・トマトの支柱は地上部分が1mになるよう1.5~1.8mほどの支柱を使いましょう。
⇒株に実がたくさんなると重さで倒れれることがあるので、太めの支柱でしっかりと土中に埋め込んでおくことがポイントです。
・苗を植えてから2~3週間すると株が大きくなってきます。株の成長度合いに合わせて、支柱に主茎(中心の太い茎)を紐で結んでやりましょう。
⇒支柱にひもで縛るときは、8の字にゆるく結んでやるのがポイントです。きつく縛りすぎると、草丈が伸びるときに折れ曲がって伸びてたり、風で煽られたときに茎が
折れたりします。
・支柱はつぼみの反対側に支柱を立てましょう。
トマトは本葉が7~8枚になると最初のつぼみが出来ますが、その後は3節ごとにつぼみが出来るので、支柱をつぼみの反対側に立ててやるのです。
--わき芽の処理--
わき芽が出てきたら必ず摘み取るようにしましょう。
わき芽を放っておく弊害として以下のようなものが挙げられます。
1.果実に太陽の光が当たらなくなって、トマトの食味や甘みが落ちる。
2.風通しが悪くなり、過湿状態になりやすくトマトが病気にかかりやすくなる。
3.葉の方に水分や養分が行ってしまうため、果実のつきが悪くなったり実が小さくなる。
--水やりのコツ--
・トマトは南アメリカの乾燥地帯原産の野菜なので、水やりは控えめにして育てます。
・定植から1週間くらいしたら第3花房の開花までは極力控え、葉が丸まってしまうくらいまで水やりを抑えましょう。
・水をやり過ぎて樹勢が旺盛になると異常茎、芯止まりになってしまいます。収穫が始まったら果実の状態を見ながら水やりの量を調整しましょう。
・トマトを上手に育てるコツは水はけをよくして土は乾燥気味にして育てる事です。水を多く与えると果実に含まれる水分が多くなって甘みが弱まってしまいます。
乾燥気味で育てた方が果実の糖分が多くなって味が濃くなるのです。
また、乾燥状態が続いたあとに一気に水をやりすぎるとトマトが急激に水を吸収してしまいます。そうなると果実が一気にふくらんでしまうため皮が破けてしまいます。
乾燥気味に作る時は水やりの時の水量は少なめにしましょう。
--追肥のコツ--
・1度のタイミングで追肥を繰り返します。
・プランター栽培で液肥を与える場合は、1週間に1回の間隔で水やりを兼ねて追肥しましょう。
・1番果が肥大してきたら、60cmプランターで約15~20g(一握り)ほどの量を株の周りにまき、土と軽く混ぜ合わせ株元に寄せてやります。
注意点
・トマトは早いうちから追肥を始めてしまうと、花が落ちやすくなって着果しないことがあります。
・2回目以降も1回目と同量の追肥を施しますが、この頃は根が広く張り出しているので、株から少し離れた土の表面にまくようにしましょう。
・トマトは水やり量で肥料の効き具合を調整するようにします。降雨が多い梅雨時期は樹勢が旺盛になりやすいので、追肥量を控えめにすることが大切です。
--収穫--
・トマトは花が咲いてから約40~60日経った頃が収穫の適期です。(ミニトマトは3週間ほど)
・へたの近くまで赤く色付いたものが最適期の果実です。トマトは株の下の実から熟していきます。赤く色付いたものから、順番に摘み取りましょう。
・大型のトマトは果実を1粒ずつヘタの上をハサミで切り、ミニトマトなら手でもぎ取って収穫します。
・トマトは午前中の涼しい時間帯に収穫しましょう。
--実がつかない場合--
・トマトの実が付かない時は市販のホルモン剤を利用すれば上手に実を付けさせることが出来ます。
・ホルモン剤を利用しない時は確実に受粉させる為に人工授粉を行うようにします。受粉方法は棒などで支柱を軽くたたいて花粉を飛散させて受粉させましょう。
・人工授粉は花が咲いた日の午前中に行うのがコツです。
・一番花は確実に着果させましょう。結実させることで栄養と水分が実の方に回って茎と葉の成長が抑えられ、後の果実が付きやすくなります。
--最後に--
トマトには多くの栄養が含まれています。食べることで抗酸化作用、美肌効果、生活習慣病の予防、疲労回復、便秘改善など
様々な恩恵を得ることができます。皆さんもご自身の健康をご自身の手で育ててみてはいかがでしょうか?
以上、ごじゅでした。
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