ことばのおべんきょう

ことばのおべんきょうをしていましたが、ことばを操るのは苦手です。

 のゃをです。日本の四季、冬・夏・梅雨・地獄・秋・地獄の「夏」が来ましたね。足が蒸れるのが最近の悩みです。

 5月末に、1~5年目の社員での交流会?お食事会?に招待していただきました!こういうはじめましての会では、毎回、自己紹介で趣味について言葉に詰まって反省するのですが......。今回も見事に詰まりおうちで反省会。また、大学での専攻についてお話しする機会もあり、こちらもいつもの如く、上手に説明できず反省会......相手の知らないことを説明するときは、上手な例えを出しつつ、端的に説明できるようになりたいですね。とにかく端から端まで話そうとしてしまうのが、私の悪いところです。
 そんな会話素人の私ですが、大学時代は言葉について勉強・研究していたんです。
\ええーっ!?/
 というわけで今回は、私の大学時代のおべんきょうについて、少し話そうと思います。専門家の方に見せたら怒られるかも、くらいの信ぴょう性だと思って、ゆるーく読んでみてください。

 言語学習、文化学、社会学、宗教学等いろいろやっていたのですが、今回は「言語学」を紹介。みなさん、「言語学」ってご存じですか?私が言語学をやっていたというと「何語をやってたの?」と聞かれます。答えは「日本語の言語学」ですが、日本語を習得するための勉強ではありません。実は「言語学習」と「言語学」は別物です。
 じゃあ何なのか。平たく言えば、「文法と意味のおべんきょう」です。一緒じゃないか!違います。言語学では、対象言語の単語を暗記する必要はないし、会話ができるようになる必要もありません。ことばを、深く、解き明かしていくのです。

 有名な例をあげましょう(有言実行)。以下の文字列を見て、何を思い浮かべますか?

頭が赤い魚を食べる猫

 頭が赤い魚?頭が赤い猫?自我を持った「頭」が魚を食べている!?......こういうことをやるのが、統語論です。文の構造を見ようっていうやつですね。英語の学習で、どれが主語で......というのを学んだ記憶ありませんか?SVOとか。そんな感じです。では次の例を見てみましょう。

「私の家はアパートだけど、あなたは?」「私は一軒家だよ。」

 この「私は一軒家だよ。」よく考えたらちょっと変ですよね。「アイアム一軒家!」なわけがありません。読者の方に、一軒家の方がいらっしゃったらごめんなさい。こういう文を「ウナギ文」というのですが......細かいことはさておき、文字通りの意味「アイアム一軒家」とは別の意図があって、発言しています。そういう用法、言葉の裏に隠された意味、前提などなどを研究するのが「語用論」です。「今日は忙しくて......」に「だから、断っている」が隠されている、こういうのもわかりやすい語用論ですね。逆に、文字通りの意味を研究するのが「意味論」です。(怒られないように補足をすると、ふつう、「~論的な観点で見る」という言い方をするので、「私は一軒家だよ」の文を「意味論的に」見ることもできます。)
 ほかにも、「-er」って「~する人」だけじゃないよね(形態論)、とか、「ん」って実はいろんな音があるよね(音声学/音韻論)、とか、言語の違いを考えよう(対照言語学)とか、言葉の歴史をみながら相違点を考えよう(比較言語学)とか、そういうことをやるのが、言語学です。
 どうですか、面白そうだと思いませんか?みなさんも、身近なことばに疑問を持ちながら接してみて、もし余裕があれば、本を読んでみたりして、「ことばのおべんきょう」の世界を楽しんでみてくださいね。

 そして、そういうおべんきょうでも、お仕事につながっている場合があるんだなというのが、最近の気づきです。たとえば、「統語論」で文の構造を考えるときに使うこの時に使う脳みそ、プログラミングのおかしいところを探すときに使う脳みそと同じような気がしています。どこが何の働きをしているかを探す。思わぬところで学びが生きていますね。これからも、今までの人生の経験とお仕事のつながりを見つけながら、過ごしたいなと思います。
 あとは、おべんきょうするだけではなくて、ちゃんと「会話」頑張ります。

 最後に蛇足ですが、先日髪の毛のありえないところに米粒がついていました。みなさんも野生の米粒にお気をつけて。ではでは。


〇おまけ:今月のイチオシ
 誰とも被らなかったので......祝・第2回!今回は「FAKE TYPE.」。
 FAKE TYPE.は、MC:トップハムハット狂、Track Maker:DYES IWASAKIの音楽ユニットです。エレクトロ・スウィングとラップを組み合わせた楽曲を制作されていて、曲を聴いたら大体「FAKE TYPE.だ!」とわかるような特徴的な曲調です。MCのトップハムハット狂(別名:AO)さんのとんでもない早口と高音も癖になります(最近は低音も聞かせてくれます。)。楽曲提供もたくさんされていて、ワンピースの劇中歌「ウタカタララバイ」などが有名ですね。Spotifyなどのサブスクや、YouTubeでも曲が聴けるので、ぜひ聴いてみてください!