読書の秋
風が涼しくなってきて、もうすぐ秋が来そうですね。
朝に会社に入ると、夕方までずっと室内にいるので、
あまり気温の変化がわからなくなってきているんですが、
お昼ごはんを買いに近くのコンビニまで行くときなんかに
ちょっと季節の移り変わりを感じます。
秋といえば、食欲の秋、スポーツの秋、色々ありますが、
私はなんといっても「読書の秋」です。
別に秋に限らないんですが、電車を待つ数分やテレビのCMの間でさえ
なにかしら読むものが手元にないと落ち着かない、という活字中毒者です。
好みの作品を見つけると、その作家さんの本をあるだけ読み漁ってしまいます。
(そういえば、好きな作家さんの作品で、ディー・オー・エス本社のある肥後橋界隈を舞台にした小説がありました。就活のときに気付いて嬉しかったのを覚えています。)
ところが、その分特定の作家さんに執着してしまうので、
本好きのくせに読む本の幅はあんまり広くありません。
好きな作品は何回でも(それこそ一つひとつの台詞を覚えこむほど)読み返すのですが、
さすがにこの頃持っている本だけでは物足りなくなって、
読んだことのない本を読みたいなぁと思っていました。
そこで、お盆に実家に帰ったときに父親の本棚から借りてきたのが、
柳田邦夫さんの本です。
一冊は、航空機墜落事故が何故起こったのか、大きな事故が何故ある一定の周期で連続して起こるのか、災害の被害を最小限に食い止めるにはどうしたら良いか、などについて書かれたものをまとめた本で、
特にフェールセーフ(たとえ誤りや失敗が起きても、安全を保障するための機構)の考え方について詳しく書いてありました。
ディー・オー・エスに入社した当初に、「ユニバーサルデザイン」について調べ、レポートを書いたことがありましたが、
それに通じる部分があったので、システムに関わる者としても知っておくべきことがあるなと思ってとても興味深く読みました。
事故が何故減らないかということを考えるとき、事故が何故起きるかという視角から考えることによって見えてくる問題点がある、その視角を持つことが重要だということでした。
もう一冊は、第二次世界大戦直前に駐米日本人外交官が用いた、アメリカ側の対日態度を示す「マリコ」という暗号が題材になった本で、
その由来になったマリ子という女性を通して、当時の日米情勢が描かれています。
柳田邦夫さんの著書には今までなかなか手が出なかったのですが、この2冊を読んでみて、ノンフィクションの持つ緊迫感に圧倒されてしまいました。
娯楽として読む小説も大好きですが、なんらかの「警鐘」を与えてくれる読み物に触れていると、自分の思考が深まるような気がします。
もっと色んな本を読んで、その作者の方の物の見方や考え方を吸収できれば楽しいなと思っています。
お勧めの本があったら、教えてください!
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